健康講座 大腸がん

食生活の欧米化により増加する大腸がん

大腸がんは50年間で男性は約7倍、女性は約6倍に増加しています(厚生労働省調査)。しかも2003年以降は、女性がん死の第1位となっています。
大腸がんが増加している原因とされている一つに、食生活の欧米化による肉類など動物性脂肪の摂り過ぎがあります。動物性脂肪は、胆汁酸によって分解され大腸に運ばれますが、大腸に移動した胆汁酸は、悪玉菌により「二次胆汁酸」に変化します。この二次胆汁酸に発がん物質が含まれているため、胆汁酸が増えると、がん発生の可能性も高まりやすいといわれているのです。

野菜1日25g 写真

食物繊維をしっかり摂り、腸内環境を整えることが大切です。

主ながんの死亡率(人口10万人対)
厚生労働省 人口動態統計

  • 男性
主ながんの死亡率 男性 グラフ
  • 女性
主ながんの死亡率 男性 グラフ

大腸がんと動物性脂肪の関係

大腸がんと動物性脂肪の関係 1

肝臓でつくられた胆汁酸が、動物性脂肪を分散後、大腸へ運ばれる。

矢印右矢印下
大腸がんと動物性脂肪の関係 2

大腸に入った胆汁酸は、悪玉菌などに分解され、二次胆汁酸となる。

矢印右矢印下
大腸がんと動物性脂肪の関係 3

二次胆汁酸は発がん物質を含み、粘膜と接触してがん発生の危険性が高まるとあsれる。

血便や繰り返す便秘・下痢に注意

大腸がんができやすい部位はS状結腸と直腸です。肛門に近いため、比較的早いうちに血便などの症状が現れることもあります。血便のほか下血(肛門からの出血)、便の通りが悪くなって便秘になったり、それを押し出そうと下痢になったりします。便秘と下痢を繰り返す「便通異常」が大腸がんのサインとなるケースもあるので注意が必要です。他にも、がんで大腸の内腔が狭くなると、便が細くなったり、排便後に残便感を覚えるようになります。

大腸 イラスト

大腸は長さ約1.5メートルの管状の臓器

  1. 盲腸
  2. S状結腸
  3. 直腸
  4. 肛門

当院の大腸がん検査

大腸がんは、早期であればほぼ完治しますが一般的には自覚症状はありません。したがって、無症状の時期に発見することが重要となります。大腸がんのスクリーニング(検診)の代表的なものは便ヘモグロビン検査で、食事制限なく簡単に受けられる検査です。大腸がんの確定診断のためには、下部消化管内視鏡検査が必須です。症状が出てからでは、がんが進行しており命に関わる場合もあります。ぜひ大腸がん検診を受けるようにしてください。

大腸がんの検査内容

  • 下部消化管内視検査:
    肛門より内視鏡を挿入し、直腸、結腸、盲腸、さらには小腸の一部までを観察します。炎症・ポリープ・がんなどの診断に有効です。
  • 便ヘモグロビン検査:
    採便して便へモグロビンが陽性か陰性かを調べます。

40歳以上の方(今年度中に40歳になられる方を含む)は、大腸がん検診(問診及び免疫便潜血検査(2日法))を、名古屋市の補助(500円)で受けることができます。

日比 茂人 写真

日比 茂人

(外科・消化器科担当)

ページの先頭へ